童話 ちょっと腹黒い桃太郎(京都編)

むかしむかし、京都のあるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんは京都の景観を守るために大文字山へしばかりに、おばあさんは身だしなみを良くして世間体を保つために鴨川にせんたくに行きました。

おばあさんが鴨川の亀石でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。

「おや、これは良いおみやげになるわ、ご近所さんにも配って点数稼ぎしておきましょう」

おばあさんは大きな桃をひろいあげて、SOUSOUの風呂敷に包んで家に持ち帰りました。

そして、おじいさんとおばあさんが桃を切ると、なんと中から元気で愛想が良く本音を言わなさそうな男の赤ちゃんが飛び出してきました。

「これはきっと、地主神社の大国主命(おおくにぬしのみこと)さまがくださったにちがいない」

子どもがおらずお墓の跡取りがいなかったおじいさんとおばあさんは、大喜びです。

桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。

桃太郎はスクスク育って、醤油顔の着物が似合いそうな容姿で本音も言わないし愛想が良い世間体の良い男の子になりました。

そしてある日、桃太郎がもっと世間体を良くするために言いました。

「ぼく、丹波市の大江山へ行って、日本三大悪妖怪である悪い鬼の酒呑童子(しゅてんどうじ)を退治します」

おばあさんに下鴨神社「加茂みたらし茶屋」のみたらし団子を買ってきてもらうと、酒呑童子(しゅてんどうじ)を退治しに丹波市の大江山へ出かけました。

旅の途中で、イヌ、サル、キジに出会いました。

「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「丹波市の大江山へ、酒呑童子(しゅてんどうじ)という鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けた下鴨神社「加茂みたらし茶屋」のみたらし団子を1つ下さいな。おともしますよ」

イヌ、サル、キジはみたらし団子をもらい、桃太郎のおともになりました。

丹波市の大江山では、鬼の酒呑童子たちが近くの村からぬすんだ「京都西利の沢庵(たくあん)」や「伏見の名酒 玉乃光」をならべて、酒盛りの真っ最中です。

桃太郎は愛想良く鬼の酒呑童子たちに擦り寄り、酒を注ぎ、微塵にも思わないお世辞をゴマンと述べて鬼たちの機嫌を取り、京都人の鏡と言えるようなしたたかさで鬼の酒呑童子たちの隙をつきました。おじいさんやおばあさんが見ていたらきっと京都人として立派な子に育ったと誇りに思うでしょう。

「みんな、ぬかるなよ。それ、かかれ!」

手のひらを返したように、イヌは丹波牛の骨を噛み鍛えた歯で鬼のおしりにかみつき、サルは嵐山モンキーパークのバナナ争奪戦で培ったスピードで鬼の背後に周りせなかをひっかき、キジは鴨川でトンビとの餌の争奪戦で鍛えたくちばしで鬼の目をつつきました。

そして桃太郎も、太秦映画村で購入した刀をふり回して大あばれです。

とうとう鬼の酒呑童子が、「まいったぁ、まいったぁ。こうさんだ、助けてくれぇ」と、手をついてあやまりました。

桃太郎とイヌとサルとキジは、鬼から取り上げた宝物をSOUSOUの風呂敷に包んで、元気よく家に帰りました。

おじいさんとおばあさんは、桃太郎の無事な姿を見て大喜びです。そして三人は、宝物を売ったお金で北山に二世帯住宅の一軒家を購入し幸せに暮らしました。

その後、桃太郎に懲りずに悪事を行っていた鬼の酒呑童子は、長徳元年(995年)に一条天皇の命によって源頼光と藤原保昌によって寝込みをを襲われ征伐されたのであった。

おしまいおしまい

参考リンク

Title Photo by 彦左の正眼!

たまに空気読めないです。

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投稿者

エアー@Kyotobnb編集部

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