そもそも、「四神相応の地」の「四神」とは、古代中国の天文観察により、東西南北を守護する霊獣の事を指します。「四神」の各々が東西南北の各方位を守護し、陰陽の秩序を整え。邪悪なものを遠ざけてきたと言われています。
夜空に広がる星の一つ、北極星を中心に東西南北に90度分割した中に7宿(7つの星座)ずつ入る(東西南北にあわせて28宿)。それぞれを霊獣に見立てたのが青龍白虎朱雀玄武になります。
- 東:青龍(青い龍)
- 西:白虎(白い虎)
- 南:朱雀(朱色の聖鳥)
- 北:玄武(黒色の亀に蛇が巻き付く)
この四神の東西南北の配置は古代中国の天文館札に基づいており、地上の自然体系と対応させて捉えられ、前後左右に均等配置された自然地形になぞらえられて具現化されました。
前後左右の中心部は空間的に安定し、万物が反映する場所として「四神相応の地」と呼ばれています。
安倍晴明の話しで伝承されている「簠簋内伝(ほきないでん)」では、
- 東:青龍 – 川
- 西:白虎 – 大道
- 南:朱雀 – 湖沼
- 北:玄武 – 山
とされており、現在の京都に当てはめると、
- 東:青龍 – 鴨川(川)
- 西:白虎 – 山陽道・山陰道(大道)
- 南:朱雀 – 巨椋池(湖沼)
- 北:玄武 – 船岡山・鞍馬山(山)
となります。
ただし現在では巨椋池が完全に埋め立てられてしまい無くなってしまいました。